リビング・ウィル

living will
 文書による生前の意思表明であり、判断能力や意思表示能力のあるうちに、あらかじめ文書により、本人の判断能力や意思表示能力がなくなった場合の本人の医療行為に関する意向を残しておくことをいう。認知症や脳死などにより自分の意思を表明できない場合の医療行為に関して、延命治療の実施、生命維持装置の使用、緩和医療の実施など、文書の記載に基づく医療行為、特に終末期医療(ターミナル・ケア)を行うことで、自らが望む最期を迎えることが可能となる。リビング・ウィルはLWとも表記される。事前指示と訳されるアドバンス・ディレクティブ(advance directive)は、自らが望む医療や介護をあらかじめ意思表示として本人が残すことや、本人の意思表示ができなくなった場合に本人に代わって意思決定を行う代理人を指定しておくことをいう。リビング・ウィルは、アドバンス・ディレクティブのうち本人の意思を文書で表明することを指すといわれる。リビング・ウィルによって医師や家族は無用な負担や責任から解放され、本人の希望どおりの平穏死、自然死を迎えることができるという効果がある。文書による本人の明確な意思が確認できないまま医師や家族によって行われる安楽死は殺人罪という法的責任の対象となってしまうことから、リビング・ウィルの重要性に関する社会的認知度を向上させる必要があるともいえる。
(榮田悟志)