プロフェッショナリズム

 専門家としての精神を指す。しばしば医学者や医学教育で用いられ、人間の命を預かる専門的能力とモラルが求められることを意味した。西欧では、医師、弁護士、宗教家を指すことが多かった。高度で専門的能力が要請される仕事を遂行し、能力のみならず誠実に倫理を守って社会や人間に貢献していくことが求められる。社会一般からも尊敬と期待をもって「先生」と称されることになる。それゆえ、プロフェッショナリズムに徹するということは、能力の研鑽のみならず、経済的利害を超えた倫理的精神が重要であり、非営利が目指すものに関連している。非営利組織にあっては、良いことをしているというという思いを超えて、真に社会や人間に貢献できている成果を実現しなければならない。すなわち、甘えに陥ることなく、自らのミッションに基づいてプロフェッショナリズムの発揮が要請されている。社会や人間を変革していくという非営利組織の役割は綺麗ごとでは実現しない厳しさも含まれている。善意の一般ボランティアの活用も重視しつつ、プロボノといわれる専門的能力をもつ人材、組織全体をマネジメントしていくプロフェッショナリズムの発揚が望まれるところである。
(島田 恒)