ファンドレイザー

 アメリカの多くの非営利組織では、マネジメントの一部門として「ファンドレイジング専門職」が置かれている。あるいは、組織外部の「職業ファンドレイザー」とファンドレイジングに関するサービス提供の契約を結んでいるといわれている。アメリカのCFRE(CertifiedFundraising Executive)を筆頭に、世界には認定ファンドレイザーの資格制度を設けている国が少なくない。日本においても平成21年(2009)年に日本ファンドレイジング協会が設立され、海外のファンドレイジング協会と連携して、日本型のファンドレイザー制度を構築している。具体的には、未経験者でも取得可能な「准認定ファンドレイザー」と、3年以上の有償実務経験も踏まえて、包括的なファンドレイジング力が問われる「認定ファンドレイザー」の2つの階層による資格制度となっている。日本ファンドレイジング協会によれば、ファンドレイザーの資格制度を設ける趣旨は、「技能の認定により、ファンドレイザーのスキルを向上させる」、「倫理を守るファンドレイザーを増やす」、「後進の指導や、寄付市場拡大に向けて指導的立場に立つ人材を育成する」ことにある。
(五百竹宏明)