認知症施策推進大網

 認知症になっても、希望をもちながら住み慣れた地域で日常生活を営める社会を目指し、さまざまな施策を取りまとめた大綱である。令和元(2019)年に政府の認知症施策推進関係閣僚会議においてまとめられ、共生と予防を車の両輪として施策を推進することが決められた。本大綱は、平成24(2012)年公表のオレンジプラン(認知症施策推進5か年計画)、平成27(2015)年に策定された新オレンジプラン(認知症施策推進総合戦略)に続く、日本における3つめの認知症施策となる。本大綱で示された具体的な施策としては、①普及啓発・本人発信支援(認知症サポーター養成の推進等)、②予防(介護予防に関する事例集の作成等)、③医療・ケア・介護サービス・介護者への支援(早期発見・早期対応、医療体制の整備等)、④認知症バリアフリーの推進・若年性認知症の人への支援・社会参加支援(バリアフリーのまちづくりの推進等)、⑤研究開発・産業促進・国際展開(認知症発症や進行の仕組みの解明等)があげられている。
(酒井美和)