地域福祉計画

 地域におけるさまざまな課題解決の取り組みに、行政や関係機関だけでなく、住民も積極的に参加することを通して、地域福祉の推進を図ることを目的とした計画である。平成12(2000)年の社会福祉事業法(昭和26年法律第45号)等の改正により、社福法において新たに定められたものであり、市町村地域福祉計画と都道府県地域福祉支援計画から成る。平成30(2018)年には地域共生社会を目指して社福法が改正され、地域福祉計画の充実が定められた。それにより、地域福祉計画の策定は努力義務とされるだけでなく、高齢者や障害者、児童などに対する福祉に関して、共通して取り組むべき事項を定めるものとされ、さまざまな計画の共通指針を示す上位計画とされた。また、より効果的で継続的な計画とするために、立案・実施するだけでなく、調査や分析・評価を行うよう努めることも示された。このような一連の流れを通して、地域共生社会の実現に向けて、地域課題の解決力の強化に資することが期待されている。
(酒井美和)