ターミナルケアとは、死を目前にした人のQOL(Quality of Life)の向上を目指すケアである。終末期(ターミナル)の「医療・看護および介護(ケア)」であり、老衰や病気、障害などの理由により終末期を迎えた人が、少しでも穏やかに過ごせるように、身体的、精神的にも負担のないケアが行われる。すべての苦痛を緩和することが第1目的で痛みを伴う治療や延命措置は基本的に行わない。ターミナルケアと混同されることが多い緩和ケアは、がんと診断されたときから治療と同時にはじめられるケアで終末期にかぎられたものではない。緩和ケアという大きな概念があり、その一部にターミナルケアがあるというイメージを示す。
(加藤友野)