収益事業会計(学校)

 学校法人は教育研究を目的とした非営利法人であるが、その目的に支障がないかぎり、学校経営に充てるため収益を目的とする事業を行うことができる(私学法26Ⅰ)。その収益事業の種類については、所轄庁が定めることになる(私学法26Ⅱ)。ただし、所轄庁は、諸事由が認められると、学校法人に対してその収益事業の停止を命じる(私学法61①②③)。なお、学校法人の収益事業と税法上の収益事業とは別概念である。そのため、学校法人の収益事業に該当しても税法上の収益事業に該当するとはかぎらない。よって、学校法人が収益事業を行う場合は、寄附行為に収益事業の種類および内容を明記し、所轄庁の認可をえる必要がある(私学法30Ⅰ⑨)。寄附行為に定めた収益事業は、学校経営に充てるために行われるものであり、収益事業において利益が発生し資金に余裕ができたときは、収益事業から学校法人部門へ資金の繰入れを行う(みなし寄附金)が、損失が出た場合は学校法人部門への繰入れはできない。また、新たに収益事業を行う場合および廃止する場合、または収益事業の種類を変更する場合も所轄庁の認可をえる必要がある。収益事業に関する会計は、学校会計とは区分し、特別会計として経理される(私学法26Ⅲ)。私学法と学校法人会計基準に従って、学校経営に関する部分と収益事業に関する部分は区分経理され、また、それぞれ適用すべき会計基準も異なる。学校経営に関する会計基準としては学校法人会計基準をはじめ、一般に公正妥当と認められる学校法人会計の原則に従って処理する。一方、収益事業に関する会計処理については、学校法人会計の原則とは別に一般に公正妥当と認められる企業会計の原則に従って処理することが学校法人会計基準に規定されている(学校法人会計基準3)。
(川村 基)