社会保険診療報酬支払基金

 社会保険診療報酬支払基金法(昭和23[1948]年7月成立)に基づき設立された民間法人で、医療保険の審査支払業務を担っている(同年9月1日より業務開始)。社会保険診療報酬支払基金(支払基金)の運営費は、健康保険組合(保険者)からの診療報酬明細書の審査料(事務費)で、国からの補助金はない。支払基金は、保険医療機関等における個々の診療行為等が保険診療ルール(療養担当規則、診療報酬点数表、関連通知等)に適合しているかどうかの審査を行う。その他、医療費助成事業、出産育児一時金、後期高齢者医療制度、特定健診・特定保健指導関係、退職者医療等の業務を行っている。また介護保険法の規定により、介護保険関係業務として、第2号被保険者が負担する介護給付および予防給付(介護サービス)に要する費用、および介護予防・日常生活支援総合事業に関する費用を保険者から徴収して市町村等へ交付する業務も行っている。現在、診療報酬明細書(レセプト)処理の完全オンライン化に向けて、新しい審査体制の確立を目指している。
(河谷はるみ)