事業報告(農協)

 対象となる事業年度に係る農業協同組合(JA)の状況に関する重要な事項を記載する報告書である(農協法36Ⅱ)。具体的には(1)組合の事業活動の概況に関する事項、(2)組合の運営組織の状況に関する事項、(3)その他組合の状況に関する重要な事項を記載する(農協法施行規則137)。また、事業報告は、通常総会(総代会)の決議事項となっている。それぞれの詳細内容は、(1)組合の事業活動の概況に関する事項(農協法施行規則138)としては、①当該事業年度の末日における主要な事業活動の内容、②当該事業年度における事業の経過およびその成果、③当該事業年度におけるa.増資の受け入れおよび資金の借入れその他の資金調達、b.共同利用施設の建設または改修その他の設備投資、c.他の法人との業務上の提携、d.他の会社を子会社等とすることとなる場合における当該他の会社の株式または持分の取得、e.事業の全部または一部の譲渡または譲受、合併(当該合併後当該組合が存続するものにかぎる。)その他の組織の再編成、f.当該事業年度および直前3事業年度の事業成績、財産および損益の状況、g.対処すべき重要な課題、h.これらのほか当該組合の事業活動の概況に関する重要な事項となる。なお、信用事業を行うJAは単体自己資本比率、また、共済事業を行うJAは共済金等の支払い能力の充実状況を示す比率の記載が求められている(農協法施行規則138Ⅱ)。次いで、(2)組合の運営組織の状況に関する事項(農協法施行規則139)としては、①前事業年度における総会の開催状況に関する事項、②組合員に関する事項、③役員に関する事項、④職員の数およびその増減その他の職員の状況、⑤業務の運営の組織に関する事項、⑥施設の設置状況に関する事項、⑦子会社等の状況に関する事項のほか、当該組合の運営組織の状況に関する重要な事項とされている。農協法施行規則では事業報告に記載すべき事項は規定されているが、具体的な記載内容の例示がない。そこで行政庁への報告が求められる事業報告書(農協法施行規則202)の別紙様式第6号等を参考に各JAにおいてはそれぞれの実態に合わせて記載が行われている。
(白土英成)