事業報告(学校)

 学校法人により法人の概要や事業の概要について定性的な記述により行われる報告である。私学法47では、学校法人に対して財産目録、貸借対照表、収支計算書、役員名簿とともに、財務書類の背景となる学校法人の事業方針やその内容を分かりやすく説明し、理解をえるために事業報告書を作成し、5年間それを備え置き、請求があった場合に閲覧に供することが求められている。事業報告書の内容について「私立学校法の一部を改正する法律等の施行に伴う財務情報の公開等について(通知)」(平成16[2004]年文科高第304号)においては、法人の概況、事業の概況、財務の概況に区分して専門家以外の者に容易に財務書類の内容が理解できるように定性的な情報の開示を求めている。事業報告書の内容については、上記の3区分に基づき、各学校法人が記載内容を判断するが、日本私立大学団体連合会・日本私立短期大学協会「大学法人の財務・経営情報の公開について(中間報告)」や日本公認会計士協会「学校法人における事業報告書の記載例について」などが詳細な記載内容を学校法人が定めるうえでのガイドラインとしての役割を果たしている。事業報告の役割は当初、財務書類の理解を助けるためのものと位置づけられていたが、その後、学校法人の積極的な情報開示を求める過程で、財務だけでなく、学校法人の運営の状況について幅広く情報開示を行うものへとシフトしているといえる。
(古市雄一朗)