参加型ファンドレイジング

 非営利組織が、資金提供者の共感をえながら、事業活動の継続や拡大に必要な資金を調達することである。非営利組織の資金調達としては、寄付金を募ることがまず考えられるが、寄付金以外の、継続的支援を目的とした、会費、助成金、補助金なども重要な資金源である。さらに事業収入や融資、社会的投資なども非営利組織の資金獲得のための活動である。参加型ファンドレイジングは、こうしたさまざまな活動のなか、支援を募る過程で社会的問題や課題を提示し、これらのことをどのように解決しているかを明らかにし、理解と共感をえて、活動自体への参加を呼びかけることも含めた資金調達を意味する。たんに資金を提供してもらうだけでなく、問題意識を共有し、問題解決に参加し協力する機会を提供することにもなる。これに参加する個人は社会に貢献できた実感や満足感がえられる。また、企業の場合には、社会貢献をしている企業であるとの好ましい企業イメージを発信することができる。
(渡邊桂子)