コミュニティ財団

 1つの市や地域で活動する組織であり、寄付の仲介、コミュニティの人々の生活改善や社会の改善のための助成金の組成などを行う。その特徴として、つぎの点が示されている。すなわち、①地理的に一定の範囲の地域のために活動する、②コミュニティの人々の生活の質の改善など、一定のミッションのもとに活動する、③助成金活動のために貢献する、④公的、私的寄付者を募り、コミュニティ内の慈善的な活動に資する、⑤コミュニティを代表する多様な理事によって構成される、⑥持続的な活動のために基金を組成する。国際的にみると、コミュニティ財団の第1号は、1914年に設立されたアメリカのクリーブランド財団(The Cleveland Foundation)といわれており、その後、全米各地、世界各国に広がり、令和3(2021)年現在、アメリカには700余、世界では1,700のコミュニティ財団が設立されているといわれている。日本では、平成3(1991)年に設立された財団法人大阪コミュニティ財団が第1号であり、公益法人制度改革の後にできた公益財団法人として平成21(2009)年に公益財団法人京都地域創造基金が設立され、その後、全国にコミュニティ財団が広がった。また、コミュニティ財団を会員とする一般社団法人全国コミュニティ財団協会が平成26(2014)年に設立されている。
(金川幸司)