決算関係書類等(生協)

 決算関係書類および事業報告書、これらの附属明細書(監事よる監査報告、一定規模の共済事業を行う組合や連合会の場合に適用される会計監査人による会計監査報告を含む。)を指す用語で、生協法31Ⅶ⑨で規定されている。ここで、決算関係書類は貸借対照表、損益計算書および剰余金処分案(または損失処理案)である(生協法31Ⅶ②)。これらの書類の作成については、厚生労働省令である生協法施行規則で定められている。まず、貸借対照表は勘定式で作成されることが一般的である。貸借対照表における消費生活協同組合(生協)特有の区分は、純資産の部の組合員資本項目で、これはさらに出資金・未払込出資金・剰余金に区分表示される。つぎに、損益計算書は報告式で作成されることが一般的であるが、企業会計とは異なる項目・勘定科目が使われる部分が多い。区分表示面では、事業収益・事業費用・事業経費・事業外収益・事業外費用・特別利益・特別損失に区分する。事業収益に属する収益は、供給高・利用事業収入・共済事業収入・福祉事業収入・受取手数料等、事業費用に属する費用は、供給原価・利用事業原価・共済事業費用・福祉事業費用等、事業経費に属する費用は、人件費・物件費等の項目で構成される。損益計算により当期剰余金(当期損失金)を計算して、これに期首繰越剰余金を加算して最終的には当期未処分剰余金(当期未処理損失金)を計算表示する。この金額が剰余金処分案(損失処理案)に引き継がれる。事業報告書は、組合の事業活動の概況に関する事項・組合の運営組織の状況に関する事項・その他組合の状況に関する重要な事項を記載した書面である(同法施行規則123)。組合の事業活動の概況に関する事項には、当該事業年度の末日における主要な事業活動の内容・当該事業年度における事業の経過およびその成果、組合の運営組織の状況に関する事項には前事業年度における総会の開催状況に関する事項・組合員に関する事項・役員に関する事項等が記載される。附属明細書は、決算関係書類および事業報告書について、特に重要性が高い項目についての明細を示したものである。また監事による監査報告は、附属明細書を含む決算関係書類および事業報告書について、法令や定款に適合しているかどうかを業務および会計の観点から明らかにした書面である。なお、組合の会計は、生協法で「一般に公正妥当と認められる会計の慣行に従うものとする。」(生協法51Ⅲ)と規定されている。
(大原昌明)