生産性は、事業の遂行度を示す業績評価指標として重視され、アウトプット/インプットで測定される。養護老人ホームを例にとれば、職員1人当たり収容者数(収容者数/職員数)が指標になる。採算性は、事業の維持に必要な収支のバランスを示す指標であり、収支比率(収入/支出)で測定される。安全性は、財務破綻の可能性を示す指標であり、流動比率(流動資産/流動負債)があげられる。生産性、採算性、安全性がアウトプットにかかわる評価であるのに対して、有効性はアウトカムにかかわる評価である。養護老人ホームでいえば、サービスに満足している入居者の割合(満足している入居者数/入居者数)である。活動の成果の良否を明らかにするため、業績評価基準として、過去の実績値、同種非営利組織の平均値、ベンチマーク(もっとも優れた非営利組織の業績)が用いられる。事業(活動)のPDCAにおいては、前年度の実績とともに前年度の予算が業績評価基準として重視される。
(石崎忠司)