キャパシティビルディング

capacity building
 集団・組織・社会がある目標を達成するために必要な能力を構築・向上させること、能力構築、と訳される。非営利組織がミッションとして掲げている社会課題の解決に向けて必要とされる能力を高めていくことを指す。非営利組織においては人材育成、資金獲得、情報発信等の多くの能力が必要とされているが、その能力を発展させる方法は営利組織の手法と大きく異なる。特に支援者の共感をえながら、さまざまな能力を高めていくことについては、定量化および計量化することが難しい。定量化および軽量化は、非営利組織におけるキャパシティビルディング手法の確立を意味していない。しかしながら、非営利組織のキャパシティビルディングを支援する専門家および専門組織も少ないながらも存在している。ただ非営利組織におけるキャパシティビルディングに対する認識は低い。ゆえに非営利組織がキャパシティビルディングに対して積極的に投資を行うという姿勢はあまり見受けられない。そのため非営利組織のキャパシティビルディングを支援する専門家および専門組織は、その支援事業のみで自立することは困難である。専門家においては営利組織等のコンサルティング収入をえて、非営利組織に対してはプロボノとして支援をし、専門組織は行政からの委託事業の範疇で支援をしているのが現状である。一方、企業等が非営利組織のキャパシティビルディングに参入する事例も散見される。たとえば、トヨタ財団の「トヨタNPOカレッジカイケツ」やパナソニックの「Panasonic NPO/NGOサポートファンド for SDGs」が好例である。このように非営利組織におけるキャパシティビルディングは重要であるが、非営利組織における認知が低いとともに支援者側の支援体制および支援メニューがいまだ発展途上のため、非営利組織の分野でその価値を認識している組織は一部である。今後定着化を図るには評価を含めたキャパシティビルディングをどのように確立していくかが重要である。
(堀野亘求)