会計情報

accounting information
 会計主体の活動を社会的・制度的枠内で計数的に示すものである。会計情報は、会計主体をめぐる多くの利害関係者に伝達され、さまざまな用途に利用されることになる。会計情報が内部的にも外部的にも開示されることにより、組織活動の可視化がすすみ、透明性が高まる。近年コンピュータやICT(通信情報技術)の普及により、会計情報の作成と開示が電子化されてきており、情報伝達の適時性が高まっている。あらゆる場面において、会計情報の提供によって、会計情報のつくり手と受け手との間の情報の非対称性が緩和される。その結果、会計情報を通して、非営利法人の活動に関するモニタリングも可能となる。非営利法人には、それぞれの法律に基づいてさまざまな種類の法人形態が存在している。また、社会的ニーズの変化に伴って新たな種類の非営利法人の必要性についても議論がある。このとき、さまざまな利害関係者は意思決定を行う。通常、定性的な情報と定量的な情報に基づいて意思決定が行われる。このときの主要な情報が会計情報である。たとえば、医療法人においては、ある期間における医業収益が金額として表示される。これが会計情報である。すなわち、金額情報が会計情報を形成するといえる。また、外来診療における1人当たりの医業収益を算定するには、外来診療受診者数も把握する必要がある。このような側面を考慮すると、外来診療受診者数も広い意味で会計情報を構成するともいえる。すなわち、会計情報とは、金額情報とそれらの金額情報を形成するのに必要な物量情報も含むものである。なお、会計情報の中心が財務諸表に表示される金額情報であるとしても、内部的なマネジメントサイクルの過程で必要とされる情報も会計情報であり、場合によっては、定性的情報も会計情報であると、拡張して捉える考え方もある。会計情報とは、原則として計数的に把握されたものであるがゆえに、加法性(金額的加算)や比較可能性(年度比較や他組織との比較)を可能にする特質を有している。このような特質を活かして、各種利害関係者間において、会計情報は意思決定時の根拠として用いられることが多い。しかしながら、会計情報がいかに作成されているかという点の理解を欠いたままで、たんに会計情報を用いると誤った理解になったり、会計主体の活動や状態を真に把握することにならなかったりするので注意が必要である。
(成川正晃)