Excel活用法 第4回 宛先をリストから選択する方法

(公開日:2018年12月20日)

宛先だけ変わるような文書の効率的な作成方法

第4回「宛先をリストから選択する方法」

 

1 概要

 前回は宛先のほかに金額も変わる場合の方法を紹介いたしました。

 

 今回は宛先をリストから選択する方法をご紹介いたします。

 

 なお、今回は[スピンボタン]を使わず、前回入力したvlookup関数を再利用します。

 

2 作成手順

(内容はサンプルです)

 

 前回作成した会員の一覧表と会費通知書の様式を再利用します。

 

 前回のファイルを残す場合は[名前を付けて保存]などにより、別ファイルとして作成することをおすすめします。

 

① 会費通知書様式のセルA2を選択し、数式を[Delete]キーで消去します。

 

 

② セルA2を選択した状態で、メニューの[データ]→[データの入力規則]→[データの入力規則]をクリックします。

 

③ 次のダイアログボックスが表示されますので【入力値の種類→リスト、元の値→Sheet1のセルB2からB11】とし、[OK]ボタンを押します。

  なお、元の値は赤○部分をクリックするとセル選択画面になりますので、そこでSheet1をクリックし、セルB2からB11をドラッグする方法をおすすめします。

 

④ すると次のように、セルA2の右側に▼が表示されるようになり、クリックすると会員名がリスト表示されます。

 

  表示したい会員名を選択します。ここでは“○○建設株式会社”を選択します。

 

 

⑤ 表示を“○○建設株式会社 御中”をするための設定をします。

 

 セルA2の上で右クリックして[セルの書式設定]→[表示形式]→[ユーザー定義]まで進み、[種類]のところで次のように入力し[OK]ボタンを押します。

 

 

  すると“○○建設株式会社 御中”と表示されます。

 

⑥ このままだと金額が宛先と連動していないため、セルA12に入力されたvlookup関数を次のように修正します。【検索値→A2、範囲→[Sheet1]のセルB2からセルC11まで、列番号→2、検索方法→0】とします。

 

数式の結果として、セルA12に“20,000円也”と表示され、完成です。

 

 

次のようにリストから選択した宛先と金額が連動して切り替わります。

 

 

 宛先の件数が少ない場合は、リストから選択する方法の方が使いやすいのではないかと思います。件数が多くなると、前回紹介した[スピンボタン]を使った方法の方が切り替えがスムーズにでき、印刷も楽なのではないかと思います。

 

3 別な方法

 リスト選択のもう一つの代表的な方法を紹介いたします。

 

リスト選択にしたいセルを選択し、メニューの[データ]→[データの入力規則]→[データの入力規則]をクリックします。

 

 ダイアログボックスが表示されますので【入力値の種類→リスト】とし、[元の値]の部分に例えば次のように入力します。

 

 単語と単語の間は半角カンマ“,”で区切るのがポイントです。

 

 

すると、次のようにリスト選択ができるようになります。

 

リストが数件の場合や入力済みの元データがない場合などは、この方法の方が効率的なこともあるかと思います。

 

 

 リスト選択は色々な場面で活用できますので、ぜひ覚えておいていただきたいと思います。

 

 次回は卓上ネームプレートの作成方法について説明したいと思います。

 

 

4 日々のExcel作業で使える小技集

その4)印刷範囲を1ページに収める方法

 

画面の表示上、A4一枚に収めて作ったつもりでも、印刷すると微妙にはみ出していて(特に用紙の右側)、2枚出てきてしまったという経験があるかと思います。

 

 [ページ設定]→[次のページ数に合わせて印刷…横1×縦1]とすることで強制的に1枚に収めることができます。

 

なお、はみ出していた場合はその分1枚に収まるように自動で縮小されていますのでご注意ください。

 

 

その5)色付きセルがあっても白黒で印刷する方法

 

 [ページ設定]→[シート]→[印刷]で[白黒印刷]にチェックを入れることで、色付きのセルがあっても強制的に白黒で印刷することができます。

これにより例えば、入力して欲しいセルだけを黄色などに塗りつぶした場合でも印刷時には白黒になりますので、様々な場面で活用できるのではないかと思います。

 

 

ご覧いただきありがとうございました。

 

(金田一/一般社団法人岩手県建設業協会)

 

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