『赤字経営から脱却!松竹大谷図書館が行ったクラウドファンディングという手法(後編)』

(公開日:2018年11月1日)

前編はこちらから

 

赤字経営から脱却!松竹大谷図書館が行ったクラウドファンディングという手法《前編》

 

 

松竹大谷図書館が、赤字経営からの脱却を目指し2012年に初めてクラウドファンディングに挑戦した結果
目標金額200万円のところ、50日間という短い期間で
なんと約358万円の支援金を募ることに成功しました。
今回はその後の変化や、成功の秘訣についてお話を伺いました。

 

クラウドファンディング後の変化

本来の目的である運営費等の調達だけでなく、当館の存在を広く知ってもらえるようになり、最近は観光客や若者の姿も見るようになりました。
また、インターネットを介して始まった支援ですが、支援者の方が地方公演のプログラムなどの寄贈資料を持ってきて下さったりと、実際に来館して別の形で応援して下さる機会も増えました。

 

(映画『男はつらいよ』の台本)

 

これから挑戦したい方に向けて、成功の秘訣

クラウドファンディングを行うことは、メリットばかりではありません。
プロジェクトの募集中は勿論、成功した後も毎日のように報告のための写真を撮影したり文章を作ったり、返礼品の用意をしたりと、本来の業務を抱えながら行わなければなりません。
それでも、多くの方から実際に支援や応援コメントをいただき、当館の存在意義を認めてくださっている事が伝わってくるにつれ、スタッフの心の支えにもなり、当館での仕事に誇りを持って、より積極的に業務に取り組めるようになりました。
クラウドファンディングを実行した事により、得られるものは支援金以上に大きいと思います。

 

 

 

今回お話を伺って感じたことは、
図書館存続のために支援してくださる方に喜んでいただきたい、
という強い思いこそが、クラウドファンディングの成功の秘訣なのではないかと思いました。

クラウドファンディングを成功させることは容易なことではありません。
しかし、誰にでも挑戦できるプラットフォームです。
運営費などでお困りの方はぜひ挑戦してみてはいかがでしょうか?

(くらかたあみ/ライター)

 

公益財団法人 松竹大谷図書館

公益財団法人 松竹大谷図書館

「公益財団法人松竹大谷図書館は、松竹株式会社の創立者の一人・故大谷竹次郎(1877~1969)が昭和30年(1955)に文化勲章を受章したのを記念して、昭和31年(1956)に設立した、演劇と映画の専門図書館です。
長年にわたり演劇・映画事業にたずさわってきた松竹株式会社が、収集・所蔵してきた資料を広く一般に公開し、研究者や愛好家の利用に供して、芸術文化の振興と、社会文化の向上発展に寄与することを目的として設立されました。」(公式HPより)

公式HP
https://www.shochiku.co.jp/shochiku-otani-toshokan/index.html

クラウドファンディングプロジェクトページ
https://readyfor.jp/projects/ootanitoshokan7

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