ファンドレイジングとは④

(公開日:2019年6月27日)

Q 戦略的ファンドレイジングとは

ファンドレイジングというと、真っ先に皆さんどうやって寄付を集めるのかとか、どうやって助成金をとっていこうかということを真っ先に考えると思うんですけれども、いきなり寄付集めをしても集まらないと思います。

 

例えば、街頭募金をしようと、街頭募金をするにしても「じゃあどこに立ったらいいのか?いつ立ったらいいのか?」ということを考えますよね。それが『戦略的ファンドレイジング』です。

 

つまり、色々な計画を立てて、その計画の背後には自分達はいったい何を目指していて、だからこそ「若い方々が多いエリアに立とう」かとか、「主婦の方々向けであれば街頭募金よりもダイレクトメールのほうがいいな」とか、そういう戦術をたてていく・・。どういう人達に向けてということを考えていくことが『戦略的ファンドレイジング』というやつです。

 

これまでいかにして寄付を集めようかとか、寄付集めの手法とか助成金申請書をどうやったら上手く書けるかとか、そこの手法にばかりにフォーカスが当てられてきた部があったかと思います。

 

しかしその前段にある「いったい我々は何者でどうゆうメッセージを世の中に発信していきたいのか」というビジョンを描いてそれを実現しようしているのか、ということを考えて、

 

その上でターゲットを絞って、じゃあこの助成金だったら一番親和性があるだとか、助成金申請書の中にこういうメッセージを・・ロジカルに論理的に描いていこうという事を考えたりだとか・・。

 

寄付集めにしてもどういう対象に向けて募集をかけていこうだとかどんな手法を取るのか、街頭募金がいいのかDMがいいのかクラウドファンディングがいいのか・・どういうことをやろうかだとか、そういう考えの一連の流れのことを『戦略的ファンドレイジング』と呼んでいます。

 

Q マーケティングの要素が強い?

まさにそうですね。企業のマーケティングだったら、昔から見たことがあるやりかたです。

 

例えば、このお茶を売るにしても、どこでどういう風に売るのだとか、マーケティングの4Pの3つですけども、そういうことをファンドレイジングにも当てはめていくというが、初めて戦略的な視点が生まれてくるということだと思います。

 

認定ファンドレイザー 山﨑庸貴氏 プロフィール

一般財団法人ふくしま百年基金 代表理事

認定特定非営利活動法人日本ファンドレイジング協会

認定ファンドレイザー/認定講師/東北チャプター共同代表

 

福島県会津若松市出身・在住。東北学院大学教養学部卒業、筑波大学大学院経営・政策科学研究科修了。経営学修士(MBA)。

 

学生時代を捧げた国際交流NPOの活動を通じて、NPOの「経営」に関心を持つ。外資系経営コンサルティング会社にて人材・組織マネジメントを専門としたコンサルティングに従事の後、NPOの組織診断や調査等を実施する中間支援NPOにて研鑽を積む。その後、個人事務所を立ち上げ、NPOの組織開発や人材育成、プロジェクトマネジメント支援、ワークショップ企画・運営等に携わる。

 

2011年に発生した東日本大震災・福島第一原発事故を契機に、故郷・ふくしまへUターン。復興支援で活躍するNPOのネットワークづくり、活動コーディネート、経営支援等に奔走する。

 

夢は「ふくしまを社会課題解決先進地にする」。

 

≪参考資料≫
(一財)ふくしま百年基金についてPDF
(一財)ふくしま百年基金 2018年活動報告PDF

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